消費者は判ってくれない 後編

大増3ページ!

第1話
『消費者は判ってくれない』(後編)
作画:宮島健太郎
原作:小林真

※この漫画は飯塚社長の体験談をもとに原作・小林が再構成、
作画・宮島によって描かれたフィクションです。
人物などはかなり脚色してありますが、ここで語られている
野菜についてのあれこれは「現実」としてご理解ください。


 

 

 

 

 

 

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「ナチュラリスト/ナショナリストを撃て!」
                                原作:小林真



豆魂社長にとって本サイトを開設する大きな動機はみなさんご存知のように、彼が最高と考える「ありのままのもやし」でなく「見た目と食感だけのもやし」を消費者が選択していること。豆魂社長からきいた、また彼がブログに書いた話をもとに第1回の『消費者は判ってくれない(前編)』を塾OB・宮島君とともに作成しました。

ところが、前編掲載後、私とマンガ家がさぼっているうちに、とくに「も~やんともんちゃんの絵本」をきっかけに消費者団体の取材を受けたり、食の駅で消費者の声を聞いたりするうちに、豆魂社長の「消費者」の考え方に変化が生まれているようです。
その変化を一言でいえば「“消費者”はさまざま」ということへの気づき。
今回のマンガに描いたように、見た目や価格だけで選んでいる人もいれば、“それぞれにしっかりした基準”をもって消費行動を取っている人もいる。ならばゆっくりでも、後者の動きを世に広げていくことこそ大事なのではないか。そういうことです。

ただし後者の中には、豆魂社長のようなプロからすれば、「無農薬」「有機」「国産」などというわかりやすい記号を拠りどころにしてそれが何かを見ようとしないため、「書かれただけの自然志向」や「根拠のない国産志向」のよろいで身を固め、頓珍漢でも「賢い消費者」になったつもりでいる消費者も少なくないようです。
マンガ中にあるように、もやしを「有機か」といわれて意外に思った豆魂社長は「有機」の定義について調べました。そして農林水産省の定義で、もやしに一般的に使われている成長抑制のはたらきをするエチレンの使用がバナナとキウイフルーツにしか認められていない以上、エチレンを使ったもやしは有機とはいえないのではないかという結論に達しています。もちろん、「有機」かどうかは食べることにとってそれほど重要ではなく、飯塚商店のもやしはも~やんともんちゃんです。

それと、今回知って驚いたのは野菜の種子のこと。飯塚君からも、「だいたいは外国産の種だ」ときいていたのですが、日本の野菜の種の自給率が約10%というのは意外でした。その過程で、今回は触れていませんが種子について調べていて知った野菜の「F1種(交配種)」のことも知ったのですが、これについてはまた後の回で触れます。

中学の同級生である豆魂社長飯塚君も私も、そしてこれを読んでいらっしゃるみなさんも、自給自足していない限り食の消費者です。消費者に何の資格も要りませんが、少なくとも食についての知識が増えることの愉しさは豆魂社長と私は共有しています。
そして豆魂社長は、最近の消費者との関りを通して、もっと消費者にもやしについて語ることが大事だと考え始めた模様。「闘うもやし生産者」は「コミュニケートするもやし生産者」にもなろうとしています。

2009.09.28

参考サイト:
農林水産省「有機農産物の日本農林規格」:
http://www.maff.go.jp/j/jas/jas_kikaku/pdf/yuuki_kikaku_a091027.pdf

エチレンに関する豆魂社長のブログ記事

もやしとエチレン(1)http://ameblo.jp/matt1119/day-20090831.html

もやしとエチレン(2)http://ameblo.jp/matt1119/day-20090924.html

毎日新聞記事「在来種の種、どう守る」2008.12.03
http://mainichi.jp/life/food/nippon/news/20081203ddm008020101000c.html

輸入種子について言及した田中眞紀子の国会議事録:(下の方です)2007.10.12
http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/168/0058/16810120058002a.html

 

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